ユナイテッドを攻略しかけたフィルミーノ、そのメカニズムとは
アーセナル戦、ユナイテッド戦とかなり良いパフォーマンスを見せ、覚醒、というとまだ大袈裟ですが、プレミアにフィットしてきた感を見せているフィルミーノ。
そのメカニズムに迫りましょう。
今回は翻訳記事ですので、原文読むよ!って方は本ブログをそっと閉じ、下記のリンクをご覧ください。
(元ネタ)
ではまいりましょう~
(おかしいところがあればご指摘ください(*_*;)
フィルミーノがこなした役割
先日のマンU戦、フィルミーノはセンターフォワードとしてプレイしました。この布陣、マンUがディフェンスラインを高く保ってきた時間帯には非常に効果的でした。ところが、相手がゴール前にバスを停めてしまうと、それを破壊するには至りませんでした。
つまりどういうことなのでしょうか?
この試合、フィルミーノは「ゼロトップ」としてたびたび中盤まで落ちてきてボールをさばくプレーをしていました。このとき相手CBのブリントはフィルミーノにピッタリついてマークしてくるのですが、それによって空いたスペースは、左SBのダルミアンのカバーで埋めていました。しかし更に、それによって空いた右サイドの深いエリアをリバプールは効果的に使って攻めることができた、というわけです。
そう、彼に与えられた役割はほかの選手を生かすこと。そしてそれは試合序盤は狙い通りのはたらきを見せます。
下図の左は「フィルミーノが受けたパス」、右は「出したパスのうち成功したもの」。
クロップの狙い通り
今回のフォーメーションは、システム上では4-3-3のような形でしたが、実際は、ララーナとミルナーがときおり中に入って4-3-2-1のような形になったり、しばしばフィルミーノとの距離が近くなりすぎて4-3-3-0のようになってしまったりしていました。
理想的なゼロトップは、以前のバルサのように、メッシを中央に配置し、得点能力の高いビジャとペドロがワイドに開くような形だが、今回その役割を担ったのはミルナーとララーナ。少し破壊力が無さ過ぎました。
ただしユナイテッド戦の序盤ではこの布陣がハマったのです。
これが得点につながりかけた、決定的なシーンは下記の二つ。
一つ目のチャンス
フィルミーノが中盤でさばいてブリントをひきつけ、前方に走りこんだララーナにルーカスがロングパスを出したシーン。ララーナのヘディングは当たりが弱く、デヘアにセーブされたものの、作戦がハマった瞬間でした。
二つ目のチャンス
二つ目もフィルミーノが中盤に落ちてきていたシーン。右サイドに走りこむミルナーに、フィルミーノ自身が斜めの素晴らしいパスを出しました。ミルナーは角度のないところからシュート。惜しくも不発に終わりますが、しかしこれも完璧にクロップの狙い通りです。
(左はリバプールの前半15分までのチャンスクリエイト、右はそれ以降。)
実は結ばなかったが、明るい材料
それからはボールを持たされたのか、ポゼッションが想定よりも多くなってしまい、ユナイテッドは自陣に引きこもってしまいます。こうなってしまってはこの日のゲームプランはおしまいでした。
ララーナとミルナーは中央に絞りがちになり、動き回るスペースを失います。そしてクロップはベンテケのカードを切らざるを得なくなります。。。非常に遅い時間帯でしたが。
今回のダービー、試合全体を通しては、「リバプールがバテるまで粘ったファンハールの作戦勝ち」との見方もあるかもしれませんが、それもデヘアのスーパープレイの連続の上で成立しているもの。ある意味、結果論とも言えます。
局面では攻略しかけていた、という駆け引きのプロセスを見ると、そこまで悲観する内容では無いのではないでしょうか。
今後このシステムで引いた相手を崩していくことができるかはまだ分かりません。
ただ、キーとなるサイドプレイヤーがいるとしたら、そう、この男に違いありません。
彼がトップフォームでプレイできるようになるのはまだ少し先かもしれませんが…、
ともかく、
来たるノリッジ戦では相手が引いてくることも想定されます。
クロップ、ブバチのラインがどういった作戦で挑んでいくのか、楽しみにしましょう。
(おわり)
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